ママ友は今や介護友




今日は、近所のママ友が遊びに来てくれて、デッキでお昼。
一応、双方とも、親の介護を抱えていることもあり、なかなか、気軽にご飯たべようというわけにはいかないコロナのご時世。まぁ、どうしようもない暑さの中だったけど、外ならいいよね、といいながら、ウッドデッキでご飯。

今つながっているママ友達との付き合いは、長い人だと、30年近い。
子どもが生まれて、働きながら子育てをする道を模索する中で出会った人達。
途中には、親御さんを早くに亡くされた人もいるし、子どもの不登校やあわや落第だの、
いじめだの……いろんなことがあった。
一方で、仕事の転配があったり、単身赴任になったり、転職、退職>再就職など、
キャリア面でもいろいろなことがあった。

一体いつになったら、子どもの発熱やけがに振り回されずに、
仕事ができるようになるんだろう。
そんな話もした。

実際には、病気やけがにふりまわされた保育園時代が終わると、
塾や受験、学校等々、新たな問題がいろいろ出てきて、
仕事をガツガツこなすというよりは、
なんとかバランスを崩さないように、かじりついてきたという
感じの方が強い。

困った時や、大変な時は、声をかけあって飲みに行ったり、
放牧と称して、子ども達を遊ばせながらしゃべったり。
仕事も専門分野も全く違う、働いていて子供がいるという
共通点だけでつながっている、ママ友達。
だからこそ、相談すればいろいろな知恵が出てくるし、
時には専門的な相談につながっていくこともあった。

先日、どうやって家事や育児をアウトソースするか
という話の時に、ママ友は頼りになるという話をしたら、
記者さんは、ママ友に助けてもらうわけですね、と
言っていた。
う〜ん。ちょっと違う。相手にも助ける余裕はない。
こっも、助けてくれるなんて期待されても答えられない。
でも、肩を並べて一緒に歩いている人がいるだけで、
もう、くたびれたと泣きたいときに、黙って聞いてくれる人がいるだけで、
さぁ、仕切り直して歩きましょうかという気持ちになれることがある。
相手にも余裕がないことがわかっているから、
向こうもこちらがパツパツだということをよく知っているから
一緒に歩けることがある。

それは、相手を利用するとか、自分が助けてもらおうとかいうのと
ちょっと違うんだよな〜と、説明を試みたけれど、なんだかうまくいかなかった。

そして、今日。
話題はいつの間にか、子供の受験や就職から、親の介護やデイケアの話に。
もう、どちらも、「いつになったら」なんていうことはいわなくなった。
いつか楽になって、いつかバリバリ仕事して、なんていう日がこないことは
お互いわかりすぎるほど、経験してきた。
ただ、状況をシェアして、いっしょにため息ついたり、笑ったり。

わずか1時間ちょっとだったけれど、
くしゃくしゃだった気持ちがずいぶんしゃっきりした。
「ありがとね。やっぱり、大人同士で話せるのはありがたいわ。」
彼女の言葉に、ほんとだよねぇ、と深くうなずく。

帰り際に、「お互い頑張ろうね」と言う彼女の言葉の重いこと。
体力も落ちて、もう、子ども達と格闘していた時の半分の馬力すらない昨今。
頑張ろうね、の後ろに、つぶれないようにしなくちゃね、という
言葉が見え隠れする。

頑張ろうね。
そうだね。頑張ろう。
とにかく、親を送るまで。
最後の正念場だ、お互いに。

そう思いつつ、友人を送る。
ありがとう、来てくれて。
こうやって時間を共有できる人達がいてくれるから。
なんとか、なんとか切り抜けてこられたんだなぁ。
そして、これからも、なんとか切り抜けていけるんだろう。




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