コロナ禍下の暮らしメモ7: 高齢者とのコミュニケーション ネットなし編

高齢者っていうと、何歳くらいを想定しますか?
私にとって高齢の方というのは80から上くらいの方々です。
まわりに、お付き合いのある高齢の方が複数。
一番身近なのは両親と、任意後見人をやっている93のおじいちゃん。
本を一緒に作った92才のウォーリーさん。
その他にも近所の93才の方とか、80代の知り合いとか。
最近、ちょこちょこやりとりしている方はもうちょっとで80才。

この年齢になると、ネットリテラシーの個人差は恐ろしく大きくなります。
93のおじいちゃんは、そもそも、老人ホームにネットがありません。
特養ではなくふつうの老人ホームなので、入れたければ入れられるんですが、
ご本人が要らないというので、入れませんでした。

実はご本人耳が遠い。聞こえないわけじゃないけれど、
聞きやすい音域と聞きにくい音域があって、私の声は聞こえません。
もちろん、電話での会話もNG。
なので、まぁ、ネット見ても楽しみが半減しちゃうから、こちらとしても
積極的に推す理由はないのですが、インターネット。

電話もダメ、ネットもなし、となると、
何でコミュニケーションしていのかと思うのでしょう?
FAXです。

でまぁ、これが、インクリボンが切れたり、紙詰まりが起きたりで、
割としょっちゅう具合が悪くなるんです。
FAXでエラーが出ると、手紙が送られてきます。
FAXで送れなかったから、手紙にします、と。
ただ、FAXは、こちらもインクリボンが必要だったり、印刷用の紙が
必要だったり、やっぱり手間がかかるので、最近私はインターネットFAXに
お引っ越し。私の受送信はネットでやって、彼の所にはFAXが届くという
パターンです。

コロナで、老人ホームは面会が禁止になってしまい、お花見もNGでした。
お客様もなく、ひとりぼっちだとさみしいかなぁと思い、最近はせっせと
FAXを送るようにしていますが、写真が添付できるわけでなく、
コミュニケーションとしてはいまいちなんですよねぇ……。
といったら、知人が、彼の知り合いにビデオを送ってもらって
ビデオレターを作って、そこに字幕入れたら楽しめるんじゃないか、と言い出しました。

え?そんなことできるの?

できるよ。iPadにキオスクモードっていって、決まった画面の再生用のモードがあるから、それでやればいいんだよ。

そうなのか…。
これを期におじいちゃんのところにネットが入ったら便利かなぁ。
妄想は膨らみ、おじいちゃんに
ビデオレター送りたいんけど、iPadを買うのはどうかなぁ
と相談したら
ビデオレターがどんなものかわからないから、任せるよ、と。
私がしゃべった言葉がGoogleで文字に変換されれば
それもコミュニケーションには助かるので、思い切って注文。

FAXは、やっぱりビジネス用のものなのか、
コミュニケーションとしては味気ない。
手紙の方がずっと味はありそうだけれど、時間がかかる。
もう一つ、私がおじいちゃんの癖のある時が読めないことがある……
という問題もあって。

こういう孤立したときのコミュニケーションで、ネットの果たす役割はすごく大きいなあと実感しています。





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