線路の幅(ゲージ)が違うということ

私には全然理解できなかった線路の幅問題。
なんで、そんなの線路の幅が大事なのか。
こういうことを、ありがたいことにウォーリーは面倒くさがらずに説明してくれます。
ド素人の私に。

線路の幅が一緒っていうことは、その幅でどんどんものが運べるっていうこと。
それは、島国日本にいるとわからないけど、
陸続きの国々では、平和時には人とものが移動する促進剤になっても、
隣国との関係が怪しくなってきたら、凶器になる。
ある日突然、隣の国から、鉄道が暴走してきて、
兵隊が入ってくることだってあり得るわけだから。

だから、ヨーロッパなどでは、隣国との線路の幅が微妙に違うという。
「微妙にでいいんだ。それだけで、もう列車は走れなくなるんだから。」
そういわれた初めて、大陸横断する列車の意味の大きさを知る。

そして、貧しかった日本では、フルゲージの大きな列車ではなく、
軽便といわれる簡易な列車が、人々の暮らしを支えてきた。
最初は線路の上を車のついた貨車が走る、それを引くのは、馬。
みたいな状態だったらしい。
軽便はゲージが狭い。狭くて列車の車体が小さければ、列車の作りは簡易ですむから
建設の費用自体が安くすむ、というものだったらしい。
けれども。
欧米のスタンダードからいくと、日本のJRの幅自体がそもそも、狭いらしく、
日本の鉄道全体がナローゲージ(ゲージが狭い電車)に入ってしまうんだそうな。
日本人は身体も小さくて、そんなに大きなものがいらなかった……のかもしれないけれど、電車も車も、欧米基準からみると小さなものでそれを小さく使いこなすことに長けていたんだなぁ、と改めて思う。

そうして、彼がナローゲージや軽便が好きだったのは、
小さいけれど力持ち的に、黙々と働き、何かあれば一番最初に
大型のしっかりしたものやバスにとって変わられてしまう運命に
ある列車だったから……らしい。
そのあたりは、本でたっぷり。

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